小田急線 快速急行の混雑・新百合ヶ丘~登戸が酷いのはなぜ?

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小田急線快速急行

目 次

代々木上原駅 ~ 新宿駅までの所要時間

相模大野駅・新旧ダイヤ種別の比較

3 一日平均乗車人員 対前年比較増加

新百合ヶ丘駅の時刻表
から混雑要因が解ります!

5 小田急線 快速急行の混雑まとめ


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小田急電鉄のニュースリリース(2018年8月29日)では、ダイヤ改正前(~2018年3月16日)の最混雑区間(上り)世田谷代田駅 ~ 下北沢駅 ラッシュピーク時(下北沢着 8:00前後の1時間)の平均混雑率がダイヤ改正前192%からダイヤ改正後151%に改善と発表しています。

日本民営鉄道協会が公表していている混雑率をラッシュピーク時の快速急行(上り)新百合ヶ丘駅~登戸駅 に当てはめますと、ダイヤ改正前の急行 成城学園前駅~下北沢駅 の混雑率よりも多少の余裕はありますが、体感では180%超になります。

登戸駅では南武線に乗り換える乗客が大勢おりますので体感混雑率が160%まで下がります。

快速急行(上り)新百合ヶ丘駅 ~ 登戸駅 間の混雑率が180%超の要因を検証しました。

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代々木上原駅
~ 新宿駅までの所要時間

相模大野駅 ~ 代々木上原・新宿駅の平均所要時間
(平日・相模大野発:8:00~9:00)

単位:本・分

種 別 本数 上原 新宿
通勤準急 8 50
快速急行 18 34 40

相模大野・町田駅 ~ 新宿駅に向かう乗客は基本的に快速急行を利用します。

ダイヤが改正され急行から快速急行に種別が替わることで、町田駅~新宿駅まで37分(最大12分短縮)されましたが、準急から通勤準急に替わっても、町田駅~代々木上原駅までの所要時間は平均50分、ダイヤ改正前と変わりません(むしろ1~2分遅くなっているかも?)。

結果的に、代々木上原駅までの快速急行と通勤準急の所要時間差が広がったことで、大手町方面に向かう乗客も、座われた場合は通勤準急、座れない場合は途中駅で快速急行に乗り換え、代々木上原駅で千代田線に乗り換える乗客が増加していると思われます。

相模大野駅
・新旧ダイヤ種別の比較

相模大野駅(発)6:00~8:00 の新ダイヤと旧ダイヤを比較した列車種別(本数)です。

ダイヤ改正のポイントは、新宿行(快速・急行・準急)が6本減り、千代田線に進入する通勤準急(速達性ナシ)が5本増えているこです。

ダイヤ改正前は、唐木田駅(6:00~8:00発)の急行(6本)は全て千代田線に入線していましたが、改正後は京王相模原線からの乗客シフトを目論み、小田急多摩線は全て通勤急行(新宿行)に変更し、千代田線に入線する通勤準急を小田原線に振り替えたことが混雑の一番の要因です。

このため、町田駅 ~ 新宿駅まで37分(最大12分短縮)されましたが、新宿駅に向かう輸送力は列車6本分減っています。

10両編成として1車両に150人乗車すると設定しますと、相模大野駅(発)6:00~8:00 までの間、新宿行の輸送力が、150人×10車両×6本 = 9,000人減っている事が快速急行混雑の最大要因です。

種別 比較
快速:新宿 18 0 18
急行:新宿 0 21 -21
準急:新宿 0 3 -3
小 計 18 24 -6
急行:千代 2 0 2
準急:綾瀬 0 5 -5
通勤準急 8 0 8
小 計 10 5 5
各停:新宿 11 10 1
合 計 39 39 0
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一日平均乗車人員 対前年比較増加

2019年3月期第2四半期決算資料で、1日平均乗降人員 対前年増減率が公表されています。
小田急線全体で利用客が対前年より増加していることが快速急行が混雑する要因です。

小田急線全線
通勤定期+1.4%   定期外+2.3%

海老名:通勤定期+1.4%   定期外+2.3%
町 田:通勤定期+0.6%   定期外-0.7%

具体的な人数は公表されていませんが混雑率UPの要因です。

海老名駅
ラッシュピーク時の海老名駅 ~ 新宿駅までの所要時間51分(最大10分短縮)
特急ロマンスカーの新宿行 :5本
海老名(始発)千代田線直通:3本

上記をアピールして不動産開発を促進していますので、当面の乗降人員は増加基調。

新百合ヶ丘駅の時刻表
から混雑要因が解ります!

新百合ヶ丘駅の発車時刻順に並べています。
また、各停および通勤準急には、新百合ヶ丘駅・到着時刻も記載しています。


種 別
駅  別
(発)
新百合
(着)
新百合
(発)
快速急行 6:06 6:18
急行千代 6:04 6:19
各  停 6:00 6:20① 6:21
快速急行 6:15 6:27①
急  行 6:14唐 6:28
各  停 6:09 6:29② 6:30
急行千代 6:25 6:37②
快速急行 6:31 6:42②③
各  停 6:19 6:40③ 6:45
通勤急行 6:36唐 6:49④
快速急行 6:39 6:52
通勤準急 6:27 6:48④ 6:55
快速急行 6:50 7:02⑤
各  停 6:33 6:57⑤ 7:03
通勤急行 6:55多 7:06⑥
通勤準急 6:47 7:05⑥ 7:07
快速急行 6:56 7:10
各  停 6:52 7:11⑦ 7:14
快速急行 7:05 7:17⑦
通勤急行 7:08多 7:18
通勤準急 6:59 7:19⑧ 7:20
快速急行 7:09 7:22⑧
各  停 7:01 7:24⑨ 7:25
快速急行 7:14 7:27⑨
通勤急行 7:15唐 7:28
通勤準急 7:12 7:29⑩ 7:30
快速急行 7:19 7:32⑩
各  停 7:16 7:34⑪ 7:35
快速急行 7:24 7:37⑪
通勤急行 7:28多 7:38
通勤準急 7:22 7:39⑫ 7:40
快速急行 7:29 7:42⑫
各  停 7:26 7:44⑬ 7:45
快速急行 7:34 7:47⑬
通勤急行 7:38多 7:48
通勤準急 7:32 7:49⑭ 7:50
快速急行 7:39 7:52⑭
各  停 7:36 7:54⑮ 7:55
快速急行 7:44 7:57⑮
通勤急行 7:45唐 7:58
通勤準急 7:42 7:59⑯ 8:00
快速急行 7:49 8:02⑯
各  停 7:46 8:04⑰ 8:05
快速急行 7:54 8:07⑰
通勤急行 7:58唐 8:08
通勤準急 7:52 8:09⑱ 8:10
快速急行 7:59 8:12⑱
各  停 7:56 8:15 8:16

駅  別(発)の内訳
相模大野(発):無印
唐木田発         :唐
多摩センター発:多

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上記の時刻表をチェックすると解りますが、相模大野駅・平日朝6:00~8:00までの間に出発する、各停 or 通勤準急に、玉川学園前駅 ~柿生駅で乗車した殆どの乗客は、新百合ヶ丘駅で次発の快速急行に乗り込む列車ダイヤが編成されています( 8本の内16本 )。

ダイヤ改正前よりも新宿行が6本減り混雑率が高まっている快速急行に新百合ヶ丘駅にて玉川学園前駅 ~ 柿生駅間で乗車した乗客が乗り込む事になりますから、体感混雑率は180%になります。

対して通勤急行は、新百合ヶ丘駅に停車する9本の内、7本が快速急行の発車直後にホームに滑り込むダイヤ編成になっていますから、快速急行と比べると非常に空いています。

知っている方は、快速急行後の通勤急行に乗り込みますが、ダイヤ編成が意図的ですね!
快速急行が混雑する要因の四つ目です。

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小田急線 快速急行
の混雑まとめ

新百合ヶ丘駅以降の通勤急行の停車駅は、向ヶ丘遊園・成城学園前・下北沢・代々木上原・新宿駅となりますから、快速急行が停車しない成城学園前駅の乗客に混雑率での不満を持たれないため( ダイヤ改正前の平均混雑率192% )、意図的にこの様な列車ダイヤ編成にしたのかも知れませんね!

速報!
小田急「ダイヤ改正後」の駅別利用状況
大坂 直樹 : 東洋経済 記者から引用

快速急行は激しく混雑
しかし、これはあくまで平均の話。混雑率は列車によって濃淡がある。
「快速急行に混雑が集中している」と星野社長は説明し、その混雑率は170~180%に達するという。

これでは複々線化前と変わらない。
たとえば、新百合ヶ丘では混雑が激しい快速急行の1~2分後にやってくる通勤急行はかなりすいているという。

「後から来る通勤急行に乗っても新宿到着は1~2分遅れるだけ。
分散乗車のPRに努めていきたい」と同社広報部は話す。

京王相模原線との競合関係の結果が見えてきた現在、収益追及から乗客の利便性向上を意識したダイヤ編成にシフトして頂けると小田原線利用者はうれしいですね。

2019年度のダイヤ改正においても上記の傾向は変わっておりません。
2020年度のダイヤ改正を期待しましょう!

以下の記事を合わせて参照して頂きますと、快速急行 新宿行の混雑要因がわかります。

小田急線・新ダイヤの混雑状況(2018年)

 


以 上
「小田急線 快速急行の混雑・新百合ヶ丘~登戸が酷いのはなぜ?」でした。


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