クエン酸反応 献血に伴う副作用等を知っていますか?

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目 次

1 VVR(vaso vagal reaction)
 ..血管迷走神経反応とは?
 .1.1 VVR予防方法
…..1.1.1 前日は睡眠をしっかるとること
…..1.1.2 献血前の食事
…..1.1.3 体調不良時
…..1.1.4 運動・サウナの後
…..1.1.5 服 装

2 クエン酸反応
. .(citric acid reaction) とは?

3 献血のめまい まとめ



献血される方は、医師による問診・採血前検査をパスした健康な方にお願いしていますので、基本的に重い副作用が出る方は少ないです。

採血による健康被害は、体調不良(気持ち悪い)・神経損傷・皮下出血等によって治療を必要としたもので、総献血者数のおおむね1.047%(年間:5~6万件)発生しています。

上記の内、医療機関を受診されれた方は700~800件で、総献血者件数の約0.01%になっています。

全献血者の副作用の頻度

・VVR軽傷・・・0.730%
・VVR重症・・・0.026%
・皮下出血・・・0.230%
・クエン酸中毒0.011%
・神経損傷・・・0.011%
・その他・・・・0.039%
・・・・・・・1.047%

出典:
[PDF]献血により生じる健康被害 の発生予防に関する研究 – 厚生労働省

献血時の採血により健康被害が生じて医療機関を受診した場合、医療費・医療手当を補償する献血者健康被害救済制度が適応されます。

詳細:
日本赤十字社 > 献血する > 献血の流れについて > 具合が悪くなったらにて確認願います

体調不良(気持ち悪い)の原因となる「VVR」「クエン酸中毒」について記載します。

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VVR
:vaso vagal reaction
:血管迷走神経反応とは?

献血時に最も頻度が高い副作用になります。

献血で気分が悪くなってしまうのは、自律神経が突然正常に作用しなくなってしまうことが原因です。

自律神経は、体のほぼ全ての臓器に行き届いており、臓器の機能調節や臓器からの情報を脳に伝える神経で、箸を持つための神経とは性質が異なり、自身の意志でコントロールすることは出来ません。

たとえば心臓の鼓動・睡眠時の肺の呼吸の様に、無意識で自動的に活動をコントロールしてくれるのです。

自律神経には、交感神経副交感神経があり、運動・緊張・恐怖・怒り・うれしい時など、体を活発化にさせる神経が交感神経で、心臓の鼓動や呼吸は速くなり、血管の収縮に伴い血圧が上昇します。

副交感神経は交感神経とは逆の働きで、リラックス時、睡眠時、食後に活発化します。

心臓の鼓動はは遅くなり、血管は弛緩して拡張しますので血圧が下がります。

食後は食べ物を消化するため、胃腸の働きを活発化させます。

迷走神経は、副交感神経です。



主に体内の臓器と脳を複雑怪奇に繋いで、内臓の働きを調節します。

献血時の針の太さを知っていますか?

成分献血・全血献血ともに外径1.4mm内径1.1mmの針ですから、爪楊枝ぐらいの太さになりますから、見ただけで緊張してしまいますよね、献血針が刺さる瞬間には、交感神経が活発に働いています。

あまりに緊張しすぎると、血管に針を刺した瞬間のストレスや痛みで自律神経の働きが乱れ、突然迷走神経が活発化して血圧・脈拍が急に下がってしまうことがあります。

そうしますと、脳への血流量が減少するため、一時的に気持ちが悪くなったり、めまいがしたり、気が遠くなったりします。

この様な状態をVVRと言います。


たとえば、火事場の馬鹿力は交感神経が活発に働いている状態ですが、火事を見て腰を抜かす(ヘナヘナと座り込む様な状態)がVVR状態と言えます。

VVRになっても、脳に流入する血液量を増やせば治りますので、足を高く頭を少し低くして休んでいるとに治ります、後遺症が残ることは基本的にありませんね!
  ▼
献血時n副作用・失神・転倒

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.1
VVR予防方法

.1.1
前日は睡眠をしっかるとること

献血前の問診でも聞かれますが、睡眠不足の状態ですと、自律神経の働きが乱れやすくなりますから、最低でも6時間程度の睡眠はしっかりとる様にしましょう。

.1.2
献血前の食事

健康診断と勘違いして食事を摂らないで献血に来られる方もたまにいらっしゃいますが、空腹時には、体が少し脱水状態で血流が減っているのが普通ですから、この様な時に献血を行いますと血圧が下がりやすくなります。

食事は普通に摂ってくださいね、食べ過ぎや油っ濃い食事はダメですよ!

食後しばらくすると、食べ物を消化するために副交感神経が活発になりますから、そんな時に爪楊枝ぐらいの太さの針を刺されたら、VVRが発生しやすくなってしまいます。

理想を言えば、食後しばらくしてお腹がこなれた頃に献血するのがベストです。

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.1.3
体調不良時

献血前の問診でも聞かれますが、体調が悪いと自律神経が乱れやすくなりますので、ムリをせずに調子の良い時に変更します。

.1.4
運動・サウナの後

運動をした後やサウナで汗をかいた後は、軽い脱水症状になっていますので、十分に水分を摂取して体内に水分が吸収された後(2~3時間後)に献血をします。

.1.5
服 装

体を締め付ける様な服装ではなく、ゆったり楽な服装をオススメします。

クエン酸反応
:citric acid reactionとは?

成分献血時に起こります。

成分献血の時も、全献血と同様に針を刺すのは1ヶ所ですから心配しないで下さいね。

採血された血液は、採血中に凝固しない様、抗凝固剤を混ぜながら遠心分離器を通過させています。

採取した血液に遠心力をかけることで、血液を血漿・血小板・赤血球に分離させ、赤血球を献血者様にお返しします。

採血と返血を1本の針で繰り返し行いますから、全血に比べて時間がかかります。

抗凝固剤の中にはクエン酸が含まれており、これが血液中のカルシウムイオンと結合することにより採血中の血液凝固を防ぐため、一時的に血中のカルシウムが不足する状態になります。

人によっては、唇や手足のしびれ・吐き気・悪寒などを感じる場合がありますから、 我慢しないで看護師さんにすぐ伝えましょう。

クエン酸は肝臓で代謝され直ぐに無くなりますので、返血の速度を遅くすれば症状は和らぎますし、カルシウムの入った薬を注射しますと落ち着きます。

仮にクエン酸反応が生じても、基本的には医療機関への受診は必要ありません。

事前に申し出れば、カルシウムを配合した飲料・タブレットを頂く事もできます。

それでもクエン酸反応が強く出る場合は、御自身の体に成分献血が合わないことになりますので、返血の必要がナイ全血献血のみとしましょう。

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献血のめまい まとめ

VVRには症状の程度がいくつかあり、採血中に意識がなくなり、点滴処置などを受けた場合に特記事項として登録されます。

献血終了後にルームで転倒した場合も同じです。

程度の重いVVRが2回あった場合、以降の献血はお断りされることになる様ですから、少しでも気分が悪くなった時は我慢せずに看護師さんに伝えましょう。

2017年9月21日の厚生労働省の発表によりますと、糖尿病が強く疑われる成人が推計で1000万人に上ることが、「2016年の国民健康・栄養調査」で確認されています。

加えて「糖尿病の可能性を否定できない者」(糖尿病予備軍)も推計で1000万人。

合計2000万人の勘定となり、成人の5人に1人が糖尿病とその予備になります。
「糖尿病網膜症」
「糖尿病腎症」
「糖尿病神経障害」
などの
合併症を起こさないために、糖尿病と言われたら、血糖値が高くならないように、気をつける必要があります。

献血によって、グリコアルブミン(GA)の数値をチェックすることができます。

社会貢献のご褒美に自身の健康管理ができるとのスタンスを続けていくためにも、体調が万全な時に献血に行く様に心がけましょう。

以上、「知っておこう「献血に伴う気持ちが悪い」について!」でした。

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