神奈川県 自転車条例(保険付保)の義務化nituite!

記事は広告が含まれています

京都府自転車保険ポスター①

目 次

1 神奈川県が自転車条例の
….制定を目指す理由
1.1 県内の自転車が関係する
……. .交通事故の大幅増
1.2 県内において自転車と歩行者と
……. 
重大事故が相次ぎ発生
1.3 自転車事故の高額賠償事例
…..

2  神奈川県「自転車条例」の骨子
2.1 義務規定
2.2 努力義務規定
2.3 罰則規定

3  知らないと捕まる
.. .自転車特有の交通規則

4  神奈川県 自転車 条例のまとめ

アイキャッチを含む3枚の画像は、京都府、京都市の自転車条例リーフレットより引用しています


スポンサードリンク

神奈川県は「自転車損害賠償保険」加入の義務化を柱とする自転車条例の検討委員会(自転車の安全で適正な利用の推進に係る条例検討委員会)が8月24日神奈川県庁にて開催され、年度内の制定(2019年3月)を目指すことが明らかになりました。

 

神奈川県が自転車条例の
制定を目指す理由

・1
県内の自転車が関係する
交通事故の大幅増

県が年度内の制定を急ぐ理由として「くらし安全交通課」による2017度の神奈川県内の交通事故状況を見ますと、”自転車が関係する交通事故”が前年と比較して、658件増(対前年11.2%)と大幅に増加していることが要因の1つです。

  • 交通事故発生件数:28,540件、対前年5.3%増
  • 自転車が関係する交通事故:6,546件、対前年11.2%増
  • 上記6,546件内
    自転車と歩行者との交通事故:277件、対前年35.1%増

自転車が関係する交通事故6,546件の内(負傷者6,405人・死亡者21人)で死亡者の76.2%、負傷者の64.8%に何かしらの交通違反があったと報告されています。

スポンサードリンク

・2
県内において自転車と歩行者と
の重大事故が相次ぎ発生

2017年の12月、学生が自転車で歩行者と衝突して死亡させる事故が相次いで発生。

  • 12月7日 PM3時15分頃
    川崎市麻生区内で女子大生(20)
    左手でスマホ操作
    左耳にイヤホン
    ハンドルを握った右手に飲料
    の状態で電動自転車を運転中にスマホの操作をしていたため、女性(77)に気付かず衝突、女性は病院に救急搬送されたものの、2日後に死亡
    女子大生(20)は、ぶつかるまで気付かなかったと話しています。

    女子大生スマホ自転車死亡事故遺族、ながらスマホ放置に怒り

    重過失致死罪で在宅起訴された元大学生の女性(20)に対し8月27日、横浜地裁川崎支部(江見健一裁判長)は、「周囲の安全を顧(かえり)みない自己本位な運転態度」で過失は重大と指摘した上で”時速9.3㎞と低速であったこと””被告家族が加入する保険で賠償が見込まれること”を鑑み、禁固2年・執行猶予4年(求刑禁固2年)の判決となった。

  • 12月12日 PM6時頃
    横浜市鶴見区鶴見川沿いの遊歩道で帰宅途中の男子中学3年生が運転する自転車が、犬の散歩をしていた
    女性(79)と衝突、頭を強く打った女性は病院に救急搬送されたものの約3時間後に死亡。

    男子中学生はライトをつけて走行していたものの、スマホを操作していたことが判明。
スポンサードリンク

・3
自転車事故の高額賠償事例

  • 賠償額:9,521万円
    男子小学生(11)が夜間、自転車で帰宅途中に歩行者女性(62)と正面衝突
    女性は頭蓋骨骨折などの傷害で意識が戻らない状態となった。
    監督責任を問われた母親に損害賠償を命じる。

    2013年7月4日神戸地裁判決
  • 賠償額:9,266万円
    男子高校生が車道を斜めに黄疸し、対向車線を自転車で直進していた男性会社員(24)と衝突、男性会社員には、言語機能喪失などの重大な障害が残る。

    2008年6月5日東京地裁判決
  • 賠償額:6,779万円
    夕方、ペットボトルを片手に下り坂を自転車で走行して来た男性が交差点に進入、横断歩道上の女性(38)と衝突、女性は脳挫傷など搬送先病院にて3日後に死亡。

    2003年9月30日東京地裁判決
  • 賠償額:5,438万円
    信号を無視した男性が、青信号で横断中の女性(55)と衝突、女性は頭蓋内損傷等で11日後に死亡。

    2007年4月11日東京地裁判決

  • 賠償額:4,746万円
    赤信号を無視して交差点に進入した男性が、青信号で横断歩道を歩行中の女性(75)と衝突、女性は脳挫傷等で5日後に死亡。

    2014年1月28日東京地裁判決

京都府自転車保険ポスター②

神奈川県「自転車条例」の骨子

・1
義務規定

  • 自転車利用者は自転車損害賠償保険に加入
  • 利用者が未成年の場合は保護者が保険加入の義務を負う

・2
努力義務規定

  • 学校長は、自転車で通学する児童・生徒に対して自転車保険加入の確認義務を定める
  • 小学生以下の子ども・高齢者(70歳)が自転車を運転する場合に、ヘルメットを着用する様に求める
  • 自転車利用者は他人に迷惑をかける運転をしない等のモラル規定を盛り込む

・3
罰則規定

保険の種類は下記の様に多岐にわたるため、県が加入実態を把握することが難しいことに加え、自転車条令を制定している他の自治体も罰則規定を設けていないこともあり、相模原市の条例と同様に罰則規定は設けない。

・自転車保険
・自動車保険の特約
・火災保険の特約
・傷害保険の特約
・会社等の団体保険
・PTAの保険
・TSマーク保険
・クレジットカードの付帯保険

知らないと捕まる
自転車特有の交通規則

自転車は道路交通法上「軽車両」の扱いです。

このため、自動車と同様に道路交通法の対象となります。

  • 歩道を通行する自転車が危険を回避する為の止むを得ない状況を除き、歩行者にベルを鳴らすのは禁止
    :道路交通法54条2項
  • 自転車に乗って犬の散歩(〃70、71条)
  • ながら運転(〃71条)
    スマートフォン等の操作

    ②傘さし運転
    :固定器具で取り付けも、風などで
    バランスを崩すおそれがあるため禁止

    ③イヤホン・ヘッドホン禁止
    都道府県により判断は異なる
    片耳でも運転に支障が生じる
  • 自転車の2台並走(〃19条)
  • 夜の無灯火運転(〃52条)
  • 通行区分(〃17条)
    ①自転車の右側通行
    車と同様に左側走行)
    :自転車道がある場合は自転車道を優先
    ②自転車での歩道の走行
    ..1)「自転車通行可」の道路標識・標示
    ……..がある場合は通行可
    ..2)「普通自転車通行指定部分」の道路
    ……..標示がある場合は通行可
    ..3)運転者が13歳未満または70歳以上
    ……身体の障害を有する者である場合
    ……は通行可
    ..4)歩道を走行することが「やむを得
    ……ない」と認められる場合は通行可
  • 自転車も飲酒運転禁止(〃65条)
    酒気帯びなら注意指導で済みますが、酒酔い運転で検挙されると即赤切符(告知票・免許証保管証)になります。

    送検され、起訴されて裁判になるか or 
    不起訴になるかの何れかです。

    酒酔い運転とは「泥酔していて真っぐに歩けない」「ろれつが回らない」等の状態で運転することです。
  • 自転車も一時停止無視禁止(〃43条)
  • 自転車も一方通行無視禁止(〃 8条)
  • 進路変更時の合図も
    地域により判断は異なる
    (〃53条)
  • 児童のヘルメット未着用禁止(〃63条)
  • 3年以内に2回以上の違反切符(赤切符)を切られた場合、「自転車運転者講習」が義務付けられました。
スポンサードリンク

神奈川県 自転車 条例のまとめ

自転車は車と同じ様に、乗り方によっては走る凶器になります。

2017年12月に発生した新百合ヶ丘の事故では、女子学生が電動自転車のペダルをこぎ始めてから3m弱で起きたことが分かっています。

車体の重い電動自転車が普及するにつけ、自転車事故が重症化する傾向が高くなっているにも関わらず、車と同じ様な自賠責保険制度もありませんし、任意で保険に加入している方は少数派です。

道路交通法を守って自転車に乗っていたとしても、出会いがしらで歩行者者と衝突することもありますし、駐輪するため3人乗りの電動自転車を手押しをしている時、車重(50㎏超)を支えきれなくなりお子さんが転落して怪我を負うこともあります。


中学生、高校生のお子さんになると体力もありますし、自転車通学をしていれば遅刻しそうな時などは慌ることもありますから、事故のリスクはさらに高まります。

さらに、歩行者と衝突して高額な損害賠償を求められるケースも増えています。

2017年12月、新百合ヶ丘において学生が歩行者と衝突して死亡させる事故では、「自転車保険で賠償が見込まれること」が要因のひとつとなり、執行猶予がつきました。

万が一お子さんが加害者になったら?と考えた場合「刑事罰+多額な賠償金請求」の可能性があります。

自転車の安全運転はもちろんのこと、自転車保険・個人賠償保険加入の必要性は高まっていますね。

神奈川県では、2019年10月から自転車の保険加入が義務化されました。

神奈川県自転車保険義務化ポスター

  • (参考)
    都道府県および政令指定都市
    の自転車保険義務化状況

    都道府県
    ・兵庫県
    ・大阪府
    ・滋賀県
    ・鹿児島県
    ・京都府
    ・埼玉県
    政令指定都市
    ・堺市
    ・名古屋市
    ・京都市
    ・相模原市

以 上
神奈川県「自転車保険」加入の義務化、年度内に条例制定!でした

 

関連記事

コメントを残す

CAPTCHA